Amazon EC2のスポットインスタンスの価格変動が穏やかになりました
はじめに
AWSチームのすずきです。
re:Invent2017期間中の2017年11月28日、 AWSのEC2を格安な料金で利用する事のできるスポットインスタンスを利用しやすくなるアップデートの発表がありました。
その内容について紹介させて頂きます。
アップデート内容
スポット価格変動仕様
- スポットインスタンスの価格、需給の長期的なトレンドに基づいて価格がより緩やかに調整される様になりました。
- 11月中、スポット価格がオンデマンド価格の10倍まで高騰していた東京リージョンの「c4.4xlarge」の価格変動、12月以降は穏やかな価格変化になっています。
c4.2xlarge @東京
- スポット価格の変動が大きい傾向にある海外リージョン。オレゴンのスポット価格も12月以降は穏やかな価格変化となっています。
m4.4xlarge @オレゴン
i2.8xlarge @オレゴン
スポットインスタンスの起動
- AWSコンソールからのスポットインスタンスの起動、起動時のオプションとして「スポットインスタンスのリクエスト」をチェックのみで、スポットインスタンスの利用が可能になりました。
- スポットインスタンスの入札価格(最高価格)の指定を省略した場合、オンデマンド費用の定価が上限として設定されます。
- 従来通り、スポットインスタンスの入札価格(最高価格)を指定し、スポット価格が底値の間だけ稼働させる指定も可能です。
スポットインスタンスの「T2」対応
- 「T2」ファミリーのインスタンス(nanoを除く)、スポットインスタンスとして利用可能になりました。
- CPU、メモリリソースを多く必要とせず、しないシステムでも、仮想化方式「HVM」用のAMIで「T2」を指定する事で、スポットインスタンスの利用が可能になりました。
- 「T2」ファミリーのインスタンスで常時バースト性能を利用できる「T2無制限」オプション、スポットインスタンスの起動後に設定可能です。
まとめ
需要が高いインスタンスタイプのスポット価格が今後のどのような価格変化をするのか引き続き注視したいと思いますが、 スポット価格の変動が穏やかになった事は、スポットインスタンスを利用しやすくなる嬉しいアップデートでした。
中断、ハイバネーションのサポートや、スポットフリートのオートスケール対応など、スポットインスタンスが導入できるユースケースも広がっています。
オンデマンド価格と比較して最大90%オフ、多くのインスタンスタイプで格安な料金で利用できるスポットインスタンス、EC2利用費を抑える手段の一つとして是非ご活用ください。